2018年03月13日

アンドロイドレディのキスは甘いのか

徐々に暖かくなって参りました今日この頃ですがこの季節になると猛威を振るう花粉、皆様は大丈夫ですか。
私は先日花粉症デビュー致しました…頭がぼっーとするくらい鼻が出ます。
今はスタッフに教えもらった花粉ガードスプレーをしマスクをしております…嫌ですね〜。


今回は先日読みました書籍の紹介をさせていただきます。
こちらの本は個人的には良すぎて泣けてきました。

泣かせるフィクションではありません、ノンフィクション、そして学術書に近い内容ですが
著者の人に対する視線の優しさに泣けるのでした。

「アンドロイドレディのキスは甘いのか」

アンドロイドレディのキスは甘いのか.JPG

もうタイトルで手に取ってしまいますね。

著者である黒川伊保子さんも述べていますが名作SF映画「ブレードランナー」のオマージュであります。
私はフィリップ・K・ディックの原作を二十歳ぐらい?の時に読み衝撃を受けました。
その時の文庫は未だ保管してあります。


著者である黒川さんは人工知能(AI)という言葉が研究者の間で出た1980年代前半に人工知能の研究をされていた方で
現在は株式会社感性リサーチの代表を務められている女性です。
氏の着眼点は大変ユニークで世界初の「語感分析法」を考案したことで有名です。

語感分析法…難しそうです。
しかし著書を読むとわかりやすい例を取り上げて解説しています。

ある言葉を発した際に人の体内では色々な生理現象が起こっています。
舌を無意識に巻いています、無意識に息を抜いています、喉の筋肉が緊張したり…しています。
それを数値、グラフとして可視化し、そのデータを利用してネーミングを分析する際に役立てているそうです。

K音(カ、キなど)、T音(タ)で単語を構成すると硬いイメージの語感になる、といった具合です。


それは結果的にはマーケティングなどに役立てていますが、元は人工知能(AI)の開発に役立てようとしていました。
人工知能には「はい」だけでなくその時の気分によっては「そう」と答えて欲しいし、「ええ」とも答えて欲しいと。

そんな考えの一方で「AIに心なんてない」、「アンドロイドはおぞましい」、「人工知能に母の愛は学習できない」などという記述が
わりと頻繁に出てきます。
「人間のふり」をさせちゃいけない、とも。
(あらら″レイチェル″を否定されてしまいましたあせあせ(飛び散る汗)

機械は機械のままでいるべき、という意見がAIの開発に関わってきた著者の意見としてはユニークだと思ったし、安堵したのです。
こういう方が開発に携わっていただけるといいですよね。


世間では将来AIに取って代わられる職業があると言われています。
確かに膨大な量のデータ処理、記録能力などはとうに人間の処理能力を超えていますので確かに取って変わられる職も増えると思います。

しかし「かわいいお花の絵を描く」、「彼女の機嫌を取る」、「オヤジギャグを言う」などということは本当の意味では決してできないのだと。
言えているようでもそれはデータの蓄積からの処理で適当と思われる語句を「発声」しているだけであると。
囲碁や将棋のAIでたまに人間的な感じで「迷って打ってる?」という雰囲気を出したりしますがそこに迷いの心はなく、そういうデータが入っていたからでしょう。

他のAI関係の書籍ではAIができないエモーショナルなことだけ人間がやればいいという記述も見たことがあります。

そうなるとAIが社会進出することで人は却って人間性を取り戻せるのでしょうか。


…とここまで書いていると思います。
弊社の業務ってAIはできないんじゃないか?と。

3Dプリンター、NCなども当たり前に使用して製品を作るようになった業界ですが、あれらはAIではありませんよね。
あれを動かすデータは人が制作していますし、出力後は昔と変わらず人が手を動かすことにより仕上げています。
そこには「センス」という可視化できないものが非常に重要なファクターを占めています。
弊社の業務はデータ処理をしているものではないのです。


ああ、でも将来は色々な会社の手練れの職人のデータを持ったアンドロイドが原型制作をしたりするのでしょうかw
納期が極端に短い案件でも休みも取らず仕上げてくれるのでしょうか。


そこまでやらせないでくださいねw


私は今まで文系の人生を送って参りましたがこちらの書籍はそんな文系の人でも優しく読め、読後は優しい気持ちになれるものです。
オススメさせいただきます。



株式会社オズアート
posted by Ryosuke Okabe at 19:56| Comment(0) | 書籍